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バレエ用語一覧|初心者が覚える基本30語

อัปเดต: 2026-03-19 18:15:00中島 瑠璃

バレエのレッスンで先生の言葉は聞き取れたのに、体が一拍遅れてしまう。
その戸惑いは、フランス語の音と意味と動きが、まだ頭の中でつながっていないときに起こります。
筆者も大人で再開した最初の頃、「タンデュ・ドゥヴァン」は耳では分かるのに足が前へ出ず、バーの前で小さく焦った経験がありました。

この記事は、はじめて習う方やブランク明けで用語を思い出したい方に向けて、レッスンで頻出するフランス語を30語に絞って整理したものです。
American Ballet Theatre のバレエ辞典などでも、クラシックバレエの基本語彙がフランス語で整理されていることが確認できます。

ポジション、動作、方向、レッスン進行の4つに分けて、フランス語表記、カタカナ読み、意味、一言ポイント、実際の出方までそろえて見ていくので、単語帳の暗記では終わりません。
混同しやすい言葉の違いも一緒に押さえながら、聞こえた指示をその場で動きに変えられる状態へつなげていきます。

関連記事大人バレエの始め方|初心者の不安を解消大人からでも、未経験のままバレエは始められます。筆者の個人的な体験として言うと、子どもの頃に約8年バレエを習い、40代で再開した際、最初に受けた60分の入門クラスで「基礎から丁寧に進むこと」が大人には安心につながると強く感じました。

バレエ用語はなぜフランス語が多いのか

バレエ用語にフランス語が多いのは、バレエそのものの成り立ちと深く結びついています。
起源はイタリアの宮廷舞踊にさかのぼりますが、17世紀以降にフランスで技法やポジション、レッスンの形が整えられ、言葉もその流れでフランス語が標準になりました。
英語圏のAmerican Ballet Theatreの用語辞典でも、クラシックバレエの基本語彙はフランス語で整理されています。
たとえば足の基本ポジションは5つにまとめられ、日々のレッスンもバーから始まるのが一般的です。
こうした土台がフランス語で共有されてきたため、国が違っても「プリエ」「タンデュ」「アラベスク」で話が通じます。

この“共通言語”としての働きは、初心者にとって思っている以上に実用的です。
教室で先生の指示を受ける場面はもちろん、海外の動画レッスンを見るときも、舞台解説やリハーサル映像に触れるときも、基本語が入っているだけで理解の速度が変わります。
たとえばプリエが膝を曲げる動きで、ドゥミ・プリエとグラン・プリエの2種類があると分かっていれば、バーの序盤で何を求められているかが見えます。
アダージオがゆっくりコントロールする場面、アレグロが跳躍を含む活発な場面だと結びつけば、音楽や振付の印象まで受け取りやすくなります。
用語を覚えることは、単語帳を埋める作業というより、動きの地図に名前を書き込むことに近いと筆者は感じています。

筆者自身も、大人で再開した最初のクラスでは「フランス語」と聞いただけで少し身構えました。
けれど、数回続けるうちに耳と体の結びつきが生まれてきます。
3回目のレッスンでは「ドゥヴァン」と聞いた瞬間に「前」と頭の中でほぼ自動的に変換できて、そこで指示の理解が一気に軽くなりました。
言葉の意味が分かると、動きの準備が一拍早くなります。
逆にいえば、最初に戸惑うのは珍しいことではなく、音と意味がまだつながっていないだけです。

日本の教室では、こうした用語を厳密なフランス語発音そのままで言うより、通じやすいカタカナ読みに寄せて使うことが多くあります。
ですから、発音を完璧に再現しようとして止まってしまう必要はありません。
レッスンで先生と周囲の生徒が使っている読み方に乗るほうが、実際には流れに入りやすくなります。
たとえば横方向を表す語は「ア・ラ・スゴンド」「ア・ラ・セコンド」など表記や言い方に揺れがありますが、どちらが絶対に正しいというより、その場で通じることが先です。
耳で覚え、体で結びつける段階では、日本の教室で共有されている呼び方を土台にして十分です。

NOTE

バレエ用語は、意味だけを日本語で暗記するより、「音・向き・動き」を一組で覚えると定着します。
ドゥヴァンは前、デリエールは後ろ、ア・ラ・スゴンドは横、というように方向語から入ると、先生の指示が急に立体的に聞こえてきます。

もうひとつ知っておきたいのは、用語の定義や見せ方には学校差があることです。
チャコットの用語解説や各バレエ団体の辞書でも、ワガノワ、チェケッティ、フランス式などで細部が異なる場面があると分かります。
同じアラベスクでも腕の扱い方や重心の印象に差が出ますし、パッセのように近い意味の語と使い分けが分かれる例もあります。
この記事では、初心者が最初に押さえておくと役立つ一般的な定義を採用しつつ、流派によって呼び方やニュアンスが変わる用語は断定しすぎない書き方で整理しています。
最初に必要なのは“例外まで全部知ること”ではなく、レッスンで頻出する言葉を聞いたときに、体の向きと動きがすぐ浮かぶ状態だからです。

初心者が最初に覚えたいバレエ基本用語30一覧

ここでは、入門〜初級クラスで耳にする頻度が高い30語を、フランス語表記・カタカナ読み・意味・一言ポイント・レッスンでの出方の5列でまとめています。
レッスン中に先生が言う「タンデュ・ドゥヴァン」「アン・バ」「アレグロ」といった言葉を、その場で体の動きに変えるための一覧だと考えると、表の使い道が見えてきます。

※注: 本表中のカタカナ表記は掲載例です。
流派や教室により表記・発音に揺れがあります(例:ア・ラ・セゴン/ア・ラ・セコンド/ア・ラ・スゴンド)。
教室で通用する読み方を優先してください。

|---|---|---|---|---| | première position | 1番ポジション | 足の基本5ポジションの第1 | かかとを近づけ、つま先を外へ開く基本形 | 「1番からプリエ」 | | seconde position | 2番ポジション | 足の基本5ポジションの第2 | 横に開いた立ち方で、幅の感覚を覚える土台 | 「2番に開いてプリエ」 | | cinquième position | 5番ポジション | 足の基本5ポジションの第5 | 前後の足を重ねる、バレエらしさが強い基本形 | 「5番に戻ってタンデュ」 | | en bas | アン・バ | 腕の低い位置 | 腕を下に丸く保つ基本ポジション | 「アン・バから始めます」 | | en avant | アン・ナヴァン | 前方、または腕を前へ | 前に出す方向の指示として頻出 | 「腕をアン・ナヴァンへ」 | | en haut | アン・オー | 上方 | 腕を頭上へ運ぶ位置 | 「アン・オーまで上げて」 | | arabesque | アラベスク | 片脚で立ち、もう一方を後ろへ伸ばす姿勢 | 後ろ脚は伸ばし、長い線を見せるポーズ | 「アラベスクで止めます」 | | attitude | アティチュード | 片脚で立ち、後ろまたは前の動脚を曲げる姿勢 | アラベスクとの違いは動脚の膝が曲がること | 「アティチュード・デリエール」 | | passé | パッセ | 動脚が軸脚の膝を通る形・通過 | 次の動きへつなぐ中継点としてよく出る | 「パッセしてルルヴェ」 | | plié | プリエ | 膝を曲げる | ドゥミとグランがあり、ほぼすべての動きの準備になる | 「1番でドゥミ・プリエ」 | | battement tendu | タンデュ | 床に沿って脚を伸ばす | かかとからつま先までを意識する基本練習 | 「1番からタンデュ・ドゥヴァン8回」 | | battement dégagé | デガジェ | 床から少し離して脚を出す | タンデュより速く、つま先が床を離れる | 「デガジェを横に4回」 | | rond de jambe à terre | ロン・ド・ジャンブ・ア・テール | 床上で脚で円を描く | 股関節から回す感覚を育てる定番 | 「ロン・ド・ジャンブ・アン・ドゥオール」 | | fondu | フォンデュ | 片脚支持で溶けるように沈み伸びる動き | 両脚のプリエではなく、片脚でなめらかに使う | 「フォンデュをゆっくり」 | | relevé | ルルヴェ | 引き上がる、かかとを上げる | 足裏とバランス感覚を育てる基本 | 「5番でルルヴェ」 | | jeté | ジュテ | 投げるように脚を出す動き、または跳躍 | 文脈でバットマン系にもジャンプ系にも使う | 「ジュテして移動」 | | glissade | グリッサード | 滑るように移動するステップ | 次のジャンプや移動をつなぐ役割が多い | 「グリッサードで横へ」 | | chassé | シャッセ | 追いかけるように移動するステップ | 片足がもう片方を追う連結動作 | 「シャッセからジャンプ」 | | grand battement | グラン・バットマン | 脚を大きく振り上げる動き | 勢いだけでなく軸の安定が必要 | 「グラン・バットマン前4回」 | | devant | ドゥヴァン | 前 | 足や腕の前方向を示す基本語 | 「タンデュ・ドゥヴァン」 | | 86| | grand battement | グラン・バットマン | 脚を大きく振り上げる動き | 勢いだけでなく軸の安定が必要 | 「グラン・バットマン前4回」 | | à la seconde | ア・ラ・スゴンド | 横 | 横方向、2番のラインを示す | 「足をア・ラ・スゴンドに」 | | en dehors | アン・ドゥオール | 外回り、外向き | ロン・ド・ジャンブなどの回る方向で使う | 「アン・ドゥオールで回して」 | | en dedans | アン・ドゥダン | 内回り、内向き | 外回りの反対方向 | 「アン・ドゥダンに戻します」 | | en face | アン・ファス | 正面 | 体の向きを正面に保つ指示 | 「アン・ファスで立って」 | | 92| | barre | バー | バーを使う練習 | レッスン前半の基礎づくり | 「まずバーに入ります」 | | adagio | アダージオ | ゆっくりした動き | バランスとコントロールを見直すパート | 「センターでアダージオ」 | | allegro | アレグロ | 速い動き、跳躍を含むパート | 小さなジャンプからテンポが上がる場面で登場 | 「この後アレグロに入ります」 | | port de bras | ポールドブラ | 腕の運び | 腕の位置だけでなく、つなぎ方まで含む言葉 | 「ポールドブラを丁寧に」 |

表を眺めると、初心者がつまずきやすい点が3つに分かれて見えてきます。
1つ目は、1番・2番・5番やアン・バのように形は思い浮かぶのに、名前と結びつかない語です。
2つ目は、プリエ、タンデュ、ルルヴェ、フォンデュのように意味は分かっても、深さや質感までつかみにくい語です。
3つ目は、ドゥヴァン、デリエール、アン・ドゥオールのように方向は知っていても、瞬時に向きを変えられない語です。
表はこの3種類を横並びで見られるようにしているので、自分がどこで止まりやすいかが見えやすくなります。
とくにバーで頻出なのは、プリエ、タンデュ、デガジェ、ロン・ド・ジャンブ・ア・テール、フォンデュ、ルルヴェあたりです。
タンデュは、床をなぞるように脚を伸ばすだけに見えて、やってみると足裏の順番やつま先の伸ばし方まで問われます。
何回か繰り返すうちに、最初の数回で足先の通り道が整い、後半でターンアウトの感覚が少しつかめてくるんですよね。
デガジェになるとそこへ速度が加わるので、脚を出すことより「どう戻すか」で精度の差が出やすいと感じます。

センターでは、アダージオ、アレグロ、ポールドブラ、アラベスク、アティチュード、パッセといった言葉が目立ってきます。
アダージオでは、ルルヴェやパッセで引き上げを保ちながら、動きを急がずに見せる時間が増えます。
アレグロでは、グリッサードやシャッセ、ジュテがつながり、言葉の意味を頭で追っていると一歩遅れやすい場面です。
だからこそ、一覧表の「レッスンでの出方」を先に見ておくと、先生の言葉が単語ではなく流れとして聞こえるようになります。

まずはこの4分類で覚えると混乱しにくい

用語を一気に30語覚えようとすると、頭の中で「立ち方」「動き」「向き」「レッスンの流れ」が混線します。
そこで役立つのが、機能で分ける4分類です。
筆者自身、単語カードを作って分類ごとに束ね、レッスン直前に「今日は動作系だけ見よう」と決めておくと、覚えていない語があっても気持ちが散らばりませんでした。
全部を均等に復習しようとすると焦りますが、復習する範囲を絞ると、耳に入った指示が頭の中でまとまりやすくなります。

ポジション系

ポジション系(参考: 本文末の参考・出典に Chacott、Ballet Channel 等のリンクがあります)

ポジション系は、「どんな形を取るか」を示す言葉です。
たとえば1番ポジション、5番ポジション、arabesque(アラベスク)がここに入ります。
1番や5番は足の基本形、アラベスクは片脚で立って後ろへ脚を伸ばす姿勢です。
ほかにも en face(アン・ファス)をこのグループに近いものとして覚えておくと、体の正面を保つ感覚と結びつけやすくなります。

この分類の特徴は、写真や鏡と相性がいいことです。
名前だけ暗唱しても残りにくいのですが、「5番ポジションの足はこう重なる」「アラベスクは後ろ脚が伸びる」と形で見た瞬間に記憶が固定されます。
アラベスクには第1から第4までの代表的なバリエーションがありますが、初心者の段階ではまず「後ろへ長く伸ばす姿勢」という核だけつかめば十分です。
形を見て、名前を口に出して、実際に立つ。
この順番で覚えると、レッスン中に言葉と体がつながってきます。

動作系

動作系は「何をするのか」を表す言葉です。
代表的なフランス語には plié(プリエ)があります。
ほかに battement tendu(タンデュ)や relevé(ルルヴェ)も代表語です。
プリエは膝を曲げる動き、タンデュは床に沿って脚を伸ばす動き、ルルヴェはかかとを上げて引き上がる動きです。
先生の指示の多くはこの動作系の単語が軸になっています。

このグループは、意味を知るだけでは足りません。
たとえばプリエは「曲げる」で終わりではなく、ドゥミ・プリエとグラン・プリエで深さが変わりますし、ルルヴェはただ上がるのでなく、足裏で床を押して引き上がる感覚が入ります。
タンデュも同じで、見た目は単純でも、かかとから足裏、つま先へと使っていく順番が入ると動きが急にバレエらしくなります。
筆者はブランク明けにこの差を強く感じました。
言葉だけ覚えていた頃は動きがばらつきましたが、音読してから1回ずつ実演すると、「知っている単語」が「出せる動き」に変わっていきました。

方向系

方向系は「どこへ出すか」「どちらに回るか」を示す言葉です。
代表例には devant(ドゥヴァン)と derrière(デリエール)があります。
ほかに à la seconde(ア・ラ・スゴンド)や en face(アン・ファス)もよく使われます。
ドゥヴァンは前、デリエールは後ろ、ア・ラ・スゴンドは横、アン・ファスは正面を指します。
レッスンでは短く速く指示されるので、単語の意味を日本語に置き換える時間があると一拍遅れます。

ここで覚えておきたいのは、方向語は単独より動作とセットで記憶したほうが実戦向きということです。
「ドゥヴァン=前」と覚えるだけだと、次の瞬間に足なのか腕なのか迷いがちです。
ところが「タンデュ・ドゥヴァン」「アラベスク・デリエール」「脚をア・ラ・スゴンドへ」と組み合わせておくと、先生の言葉がそのまま動きに変わります。
筆者も方向語だけをカードにしていた時期より、「タンデュ・ドゥヴァン」「ルルヴェ・アン・ファス」のように二語で書き直してから、レッスン中の取り違えが減りました。

レッスン進行系

レッスン進行系は「今どの場面にいるか」を示す言葉です。
代表的な語には barre(バー)と centre(センター)があります。
さらに adagio(アダージオ)や allegro(アレグロ)も代表語です。
バーは手を添えて基礎を確認する時間、センターはバーを離れて踊る時間、アダージオはゆっくりした動き、アレグロは速い動きや跳躍を含むパートを指します。
日々のレッスンも、バー、センター、ポワントワークという区分で組まれることが多く、流れの言葉を知っているだけで心構えが変わります。

この分類は、単語の意味そのものよりレッスンの景色と結びつけると残ります。
バーなら「手を添えて軸を整える時間」、センターなら「自分の軸だけで立つ時間」、アダージオなら「ゆっくり保つ」、アレグロなら「テンポが上がる」と場面ごと覚えると、先生の次の指示が予測しやすくなります。
American Ballet Theatreのバレエ辞典やAtlanta Balletの用語解説でも、足のポジションや基本用語は場面の中で理解する構成になっていて、単語を孤立させない学び方のほうが身につきやすいことが伝わります。

覚え方としては、1日で全部を回そうとせず、1日1分類で3〜5語に絞るくらいがちょうどいい流れです。
読む、意味を言う、動いてみる、鏡や短い動画で確かめる。
この順番にすると、読みだけで止まらず、動きの誤差まで拾えます。
たとえば今日は動作系なら「プリエ、タンデュ、ルルヴェ」、別の日は方向系で「ドゥヴァン、デリエール、ア・ラ・スゴンド」という具合です。
分類ごとに覚えると、単語の置き場が頭の中にできて、レッスンで聞こえた言葉を迷わず取り出せるようになります。

関連記事バレエの基本ポジション|足と腕の5つの型大人になってバレエを再開したとき、筆者はポジションの数と名前を頭の中でばらばらに覚えてしまい、かえって混乱しました。そんなとき先生に「1番→2番→5番だけで十分」と言われ、足の1〜5番に腕の基本形、そしてターンアウトと体幹のつながりを重ねて見るだけで、一気に景色が整理されたのを覚えています。

初心者がつまずきやすい似た用語の違い

プリエ(plié)とフォンデュ(fondu)の違い

この2つは、どちらも「沈む」印象があるため、最初のうちは同じ仲間に見えます。
ただ、定義の中心は別です。
プリエは膝を曲げる動きそのものを指し、1番や2番、5番などのポジションで両脚を使って行う基礎動作として出てきます。
いっぽうフォンデュは、片脚支持を含みながら、溶けるように沈んで伸びる質を伴う動きです。
チャコットの用語解説でも、プリエとフォンデュは同じ「曲げる」系統ではなく、支持の仕方と動きの質が違うものとして読めます。

見た目の差は、脚の本数と動きの連続感に表れます。
プリエは「両脚でまっすぐ沈む」印象が強く、レッスンの準備としてはっきり形が見えます。
フォンデュは、軸脚がドゥミ・プリエしながら、動脚との協調でなめらかにほどけていくため、線が途切れません。
筆者はブランク明けの頃、この違いが頭では分かっていても、体では混ざっていました。
そこで「プリエは沈む、フォンデュは一脚で溶ける」と言葉を置き換えてみたところ、急に動きの質がそろいました。
沈むだけで終わるとプリエ寄りになり、片脚でやわらかく溶ける感覚が入るとフォンデュとしてまとまります。

体感も対照的です。
プリエでは床に重さを受け渡す感覚がはっきりあり、足裏全体で支える土台を感じます。
フォンデュでは、軸脚に重さを集めたまま、上体を引き上げ続ける感覚が必要になります。
沈んでいるのに上へ伸びる、この二方向の意識が薄いと、ただの片脚プリエに見えやすくなります。

使われ方にも違いがあります。
プリエはほぼあらゆる動きの準備に入り、ジャンプの前後やバーの基礎で何度も出ます。
フォンデュは、脚と脚の協調、移行のなめらかさ、支持脚のコントロールを育てる文脈でよく使われます。
言い換えると、プリエは「基礎の入口」、フォンデュは「片脚で基礎を深める練習」と捉えると整理しやすくなります。

ルルヴェ(relevé)とアン・ポワント(en pointe)の違い

この2語は、どちらも上に持ち上がる見た目が似ているため混同されがちですが、意味の軸が違います。
ルルヴェは「引き上がる」「かかとを上げる」という動作です。
バレエシューズでも行いますし、5番からルルヴェ、1番でルルヴェのように、基礎レッスンで繰り返し使われます。
いっぽうアン・ポワントは、ポワントシューズでつま先立ちの状態にあることを指す言葉です。
動作名というより、足先の立ち方・状態の表現として理解すると混乱が減ります。

見た目では、どちらも高く持ち上がりますが、支える場所が異なります。
ルルヴェはメゾピエ、つまり足指の付け根のあたりまで上がるのが基本で、かかとは上がっていても、足先そのもので立っているわけではありません。
アン・ポワントはポワントシューズのボックスで支え、身体をつま先の真上に積み上げます。
高さだけで判断すると混同しやすいのですが、どこで体重を受けているかを見ると別物だと分かります。

体感でも差は明確です。
ルルヴェは足裏で床を押し返し、ふくらはぎから体幹までを一本につなげる感覚が中心です。
アン・ポワントは、その引き上げに加えて、シューズの硬さと足先の整列の上に身体を乗せる感覚が加わります。
筆者は大人になってから再開した立場なので、高度なポワント技術を語る範囲ではありませんが、見る側としても習う側としても、ルルヴェを安定して積み上げた先にアン・ポワントの土台がある、という順番で捉えると誤解がありません。

使われ方も異なります。
ルルヴェはバーでもセンターでも頻出する基本動作です。
アン・ポワントはポワントワークの文脈で使われ、シューズやクラスの段階と結びつきます。
American Ballet Theatreのバレエ辞典でも、基本動作とポワントの状態は別の用語として整理されています。
レッスン中に「ルルヴェ」と言われたら、まずは“引き上がる動作”として受け取るとずれません。

アラベスク(arabesque)とアティチュード(attitude)の違い

この組み合わせは、後ろに脚を上げる姿勢という共通点があるため、写真で見ると似て見えます。
定義のいちばん大きな差は、動脚の膝です。
アラベスクは後ろの脚を伸ばし、長い直線を見せるポーズです。
アティチュードは後ろ、または前に上げた動脚の膝を曲げ、曲線のニュアンスを作ります。
ABTやチャコットの説明でも、アラベスクは伸びた線、アティチュードは曲げた脚の形として整理されています。

見た目では、アラベスクは前方と後方に引っ張られるような長いラインが特徴です。
立っている脚、胴体、腕、後ろ脚が一本の流れになり、空間へ伸びていく印象が出ます。
アティチュードは、その長さよりも、膝の曲がりから生まれるやわらかさや表情が前に出ます。
同じ「後ろ脚を上げる」でも、直線か曲線かで印象が大きく変わります。

体感では、アラベスクのほうが前後に遠く引き合う感じが強く、背中まで含めて伸ばし続ける必要があります。
アティチュードは、曲げた脚の形を保ちながら骨盤と上体を整える感覚が求められます。
初心者のうちは、アティチュードでも無意識に脚を伸ばしにいってしまったり、逆にアラベスクで膝がゆるんだりしやすいところです。
鏡で見るときは、足先の高さより「膝が伸びているか、曲がっているか」を先に確認すると整理が進みます。

使われ方にも少し違いがあります。
アラベスクは姿勢の基本として、バーでもセンターでもライン確認に使われることが多く、代表的な分類として第1から第4アラベスクが知られています。
アティチュードは、ポーズとしての表情や移行の中で使われることが多く、前後どちらのアティチュードかまで指示に含まれる場合があります。
名前が似ていなくても、見た目が似ているので混同しやすい組み合わせです。

アン・ドゥオール(en dehors)とア・ラ・スゴンド(à la seconde)の違い

この2つは、どちらも「外」「横」に関係する印象があり、初心者が取り違えやすい言葉です。
ただし、アン・ドゥオールは方向というより回し方・向きを示す語で、ア・ラ・スゴンドは横の位置を示す語です。
たとえばロン・ド・ジャンブ・アン・ドゥオールなら、脚を外回りに動かす意味になります。
いっぽう脚をア・ラ・スゴンドへ出すなら、横方向へ脚を開く位置指定です。

見た目で比べると、ア・ラ・スゴンドは「脚や腕が横にある」ので形として目に入りやすい言葉です。
アン・ドゥオールは、静止画では見えにくく、脚が外旋していること、あるいは円運動が外回りであることの中に含まれています。
そのため、形だけ覚えるとア・ラ・スゴンドはつかめても、アン・ドゥオールは抜け落ちやすくなります。

体感はさらに違います。
アン・ドゥオールは股関節から外へ開く感覚、または運動の軌道が外向きに回る感覚です。
ア・ラ・スゴンドは、体の横に空間を取る感覚で、脚なら横へ、腕なら横へという位置の把握が中心になります。
先生が「アン・ドゥオールで」と言ったときは回し方を、「ア・ラ・スゴンドへ」と言ったときは出す場所を示している、と聞き分けるとレッスン中の迷いが減ります。

使われ方も別です。
アン・ドゥオールはターンアウトやロン・ド・ジャンブの方向など、運動の性質に結びつく場面で使われます。
ア・ラ・スゴンドは脚や腕のポジション指定として頻出します。
スタジオマーティの用語集でも、アン・ドゥオールとア・ラ・スゴンドは同じ方向語としてひとまとめにはされていません。
前者は回転・外向き、後者は横位置と分けて捉えると、意味の重なりがほどけます。

デガジェ(dégagé)とジュテ(jeté)の違い

この2語は、どちらも脚を勢いよく出す場面で耳に入るため、バーの序盤では特に混ざりやすいところです。
デガジェは、タンデュの延長で、つま先が床から少し離れる動きとして説明されることが一般的です。
床とのつながりを保ったまま素早く出して戻す感覚が核にあります。
ジュテは「投げる」という語義を持ち、脚を投げ出すような動き、あるいは跳躍に使われる言葉です。
文脈によって battement jeté と grand jeté では意味の広がりが違うので、そこも初心者には混乱の種になります。

見た目では、デガジェはコンパクトで、往復の速さと正確さが前に出ます。
ジュテは、名前の通り投げるエネルギーが見えやすく、脚の放出感や空間への広がりが強くなります。
バーで行う battement jeté はデガジェに近い説明で扱われることもありますが、言葉の中心にあるイメージは同じではありません。

体感では、デガジェは「床から切り離す瞬間を素早く作る」感覚です。
支え脚と体幹が甘いと、脚を出した勢いで上体まで揺れ、戻りが雑になります。
筆者も、速いテンポのデガジェでは脚を出すことばかり意識して、5番へ戻す精度が落ちる時期がありました。
戻しを丁寧にすると、デガジェはただ速い動きではなく、出す・戻すの両方を整える練習だと実感できます。
ジュテは、そこに「投げる」ニュアンスが加わり、より空間へ放つ感覚が強まります。

使われ方を見ると、デガジェはバーやセンターで足さばきの基礎として登場し、ジュテはバットマン系の脚の動きにも、ジャンプにも使われます。
先生の指示で「ジュテ」が出たときは、今がバーなのか、センター移動なのか、跳躍の流れなのかで意味を受け取る必要があります。
デガジェは「床から少し離れる素早い脚」、ジュテは「投げる性質を持つ脚または跳躍」と整理すると、場面ごとのズレが少なくなります。

グリッサード(glissade)とシャッセ(chassé)の違い

どちらも移動のためのつなぎステップとして出てくるので、初心者の耳には一続きの同じ動きのように聞こえます。
けれど、定義の芯は異なります。
グリッサードは「滑る」ステップで、床をすべるように移動する連結動作です。
シャッセは「追いかける」ステップで、片方の足がもう片方を追うように動きます。

見た目では、グリッサードのほうが低くなめらかで、床との接触が長く感じられます。
シャッセは前の足を後ろの足が追う関係が見えやすく、動きの推進力が前に出ます。
どちらも派手な大技ではありませんが、次のジャンプや移動をつなぐ役割があるので、ここが曖昧だとコンビネーション全体がぼやけます。

体感の差も分かりやすい部分です。
グリッサードは横に流れる感覚が強く、重心を静かに運ぶ印象があります。
シャッセは、一歩目で道を作り、二歩目が追いつく感覚です。
フランス語の意味をそのまま体に当てはめると、グリッサードは「滑る」、シャッセは「追う」と覚えられます。
形だけ真似すると似ますが、足の関係性を意識すると別の動きとして整理できます。

使われ方では、グリッサードはジャンプの前の助走やつなぎに、シャッセは移動の流れを作るステップとして使われることが多いです。
教材や先生によって細部の教え方には幅がありますが、複数の専門サイトで一致しているのは、滑る動きか、追いかける動きかという核の違いです。
ここを押さえると、レッスン中に名前を聞いた瞬間のイメージが立ち上がります。

ドゥヴァン(devant)とアン・アヴァン(en avant)の違い

この2つは、どちらも「前」と訳されるため、単語帳だけで覚えると高い確率で混ざります。
ドゥヴァンは、主に脚や身体の位置関係として「前」を示す語です。
たとえばタンデュ・ドゥヴァンなら、脚を前へ出す意味になります。
アン・アヴァンは、前方へ進む、前方向へという意味合いで使われ、位置よりも進行方向や向きのニュアンスを含みます。

見た目では、どちらも前に出るので区別がつきにくいのですが、文の中の役割が違います。
ドゥヴァンは「脚がどこにあるか」を言い当てる言葉で、アン・アヴァンは「どちらへ向かうか」を示す言葉として理解すると整理がつきます。
静止した形か、進んでいく方向か。
この差です。

体感に置き換えると、ドゥヴァンは足先を自分の前の空間へ置く感覚です。
アン・アヴァンは身体全体、あるいは動きの流れが前へ進む感覚です。
たとえばポールドブラで腕をアン・アヴァンと言われたときは、腕を前の位置へ運ぶ意味になり、脚のドゥヴァンとは少し役割が異なります。
前という日本語が同じでも、身体のどの情報を伝えているかが違います。

使われ方では、ドゥヴァンはタンデュ、デガジェ、バットマンなど脚の位置指定に頻出します。
アン・アヴァンは進行や腕の運びも含めた前方向の指示で登場します。
先生の指示を聞いたとき、ドゥヴァンは「位置」、アン・アヴァンは「方向」と受け取ると、次の動作に入りやすくなります。

パッセ(passé)とルティレ(retiré)の違い

この2語は、初心者だけでなく再開組も迷いやすい組み合わせです。
理由は、実際のレッスンで近い形を指して使われることがあるからです。
語義としては、パッセは「通過する」、ルティレは「引き上げる・引き寄せる」に近い意味を持ちます。
つまりパッセは動きの途中、ルティレは引き上げて置かれた形として説明されることが多い、というのが複数の専門メディアで重なる理解です。

見た目だけだと、どちらも動脚のつま先が軸脚の膝付近にあるので同じに見えます。
けれど、パッセは通っていく動作の一部として現れ、ルティレはその位置に引き上げて保たれたポジションとして捉えると違いが出ます。
静止画では同じでも、前後にある動きを含めて見ると区別できます。

体感では、パッセは「通過点」の軽さがあります。
次の動きへ流れていく途中で膝の横を通る感覚です。
ルティレは、膝を開き、つま先を所定の位置へ引き上げて保つ意識が強くなります。
筆者は再開直後、この2つをどちらも「膝に足をつける形」とだけ覚えていたため、動きの途中でも止まった形でも同じ質になっていました。
通るのか、引き上げて置くのかを分けて意識すると、回転前の準備やバランスの場面で動きが整理されます。

使われ方では、パッセは「パッセしてルルヴェ」のように次へつなぐ動作として出やすく、ルティレはバランスや回転の準備でポジションとして扱われることがあります。
ただし、この2語は流派や指導現場で近接した使われ方をすることがあり、断定的に一対一で切り分けないほうが実際のレッスン感覚には合います。
混乱したときは、先生が今求めているのが「通過」なのか「保持」なのかを動きの流れの中で見ると、言葉と体がつながりやすくなります。

最初のレッスンでよく聞く先生の指示例

バーでの指示例

用語を単体で覚えていても、レッスンでは「短い指示のまとまり」として耳に入ってきます。
バーではとくに、ポジション、動作、方向、音の取り方がひと息でつながるので、ひとつずつ分解して受け取ると動きに変えやすくなります。
American Ballet Theatreのバレエ辞典でも、基本用語は動きの文脈で整理されており、単語の意味だけでなく、どう使われるかまで知っていると反応が一歩早くなります。

最初のレッスンでよく出るのは、たとえば次のような言い方です。先生によって語順は少し変わりますが、耳で拾う核はほぼ同じです。

1番ポジションでドゥミ・プリエ」(1番ポジションで浅く膝を曲げる)。
合図は「5、6、7、8」や「息を吸って、はい」で入ることが多く、体感キーワードは足裏で床を広く感じるです。
膝を曲げることだけに意識が向くと上体まで沈みますが、頭は上へ伸びたまま脚だけが折れる感覚だと形が整います。

1番でグラン・プリエ」(1番ポジションで深くプリエする)。
ドゥミより深くなりますが、開始は同じく呼吸に合わせることが多く、意識したいのは骨盤を立てて降りることです。
深さよりも、かかとやつま先の向きが崩れないまま下りる質が求められます。

タンデュ・ドゥヴァン8回」(前へ足先を伸ばして出す)。
カウントで明確に入ることが多く、「1、2」で出して戻す流れを繰り返します。
ここでの体感キーワードはかかとからつま先まで床をなぞることです。
タンデュは床に沿って脚を伸ばす動きなので、勢いで脚を投げるより、足裏の通り道を感じるほうが動きの意味と一致します。

5番に戻ってタンデュ・ア・ラ・スゴンド」(5番に戻って横へタンデュ)。
この指示では、出す脚よりも戻す脚の精度がよく見られています。
出る瞬間は軽くても、5番に帰るときに内ももで脚を引き寄せる感覚があると、次の動きにつながります。

ロン・ド・ジャンブ・アン・ドゥオール」(脚で外回しの円を描く)。
先生が「前から横、後ろ」と日本語を添えることもあります。
合図は音を流しながらのことも多く、体感キーワードは股関節から円を描くことです。
足先だけで小さく回すと、ロン・ド・ジャンブらしい広がりが出ません。

フォンデュでゆっくり」(片脚支持で溶けるように沈んで伸びる)。
ここはカウントより、音の長さや呼吸で合わせる場面が多いです。
意識したいのは軸脚で静かに受け止めること。
筆者は再開してから、フォンデュは“沈む”より“片脚でとろりとほどける”感覚に近いと捉え直して、ようやくプリエとの違いが腑に落ちました。

ルルヴェしてキープ」(かかとを上げてつま先立ちで静止)。
この短い指示はバーの前半でも後半でもよく出ます。
合図は「上がって、止める」や「1で上がって、キープ」のように明快で、体感キーワードは床を押すことです。
筆者自身、最初は“上に持ち上がる”ことばかり考えて足首で踏ん張っていましたが、床を押し返す意識に変えた瞬間、ぐらつきが目に見えて減りました。
ルルヴェは上へ行く動きであると同時に、下へ向けた力が土台になります。

TIP

先生の指示は、動作名だけでなく「どのポジションから」「どの方向へ」「どんな質で」が一緒に入っています。
耳では短く聞こえても、頭の中では三つに分けると動きへ変換しやすくなります。

アン・バからアン・オーにポールドブラ」(腕を下から頭上へ運ぶ)。
バーでは脚の練習中でも腕の指示が重なります。
開始はたいてい呼吸と一緒で、意識したいのは肩を上げずに背中から腕を運ぶことです。
腕だけを持ち上げると首が詰まり、ポールドブラの流れが消えます。

センターでの指示例

センターに移ると、バーで支えていた分だけ、自分で軸を保ちながら言葉を理解する必要が出てきます。
「バーを離してセンターへ」という一言のあと、先生の指示は少し短く、少し速くなることが多いです。
スタジオマーティの用語集でも、方向語やポールドブラ、アラベスクのようなポーズ名はセンターで頻出する基本として整理されています。

センターで初心者がよく耳にする短いフレーズも、意味が分かると怖さが減ります。

バーを離してセンターへ」(中央に出て練習する)。
これは動作名ではありませんが、レッスンの空気が切り替わる合図です。
体感キーワードはみぞおちを持ち上げること。
支えがなくなるぶん、姿勢の引き上げがそのまま安心感につながります。

1番で立って、ポールドブラ」(1番ポジションで立ち、腕を運ぶ)。
開始は「息を吸って」で入ることが多く、意識したいのは脚で立ちながら腕を動かすことです。
腕の練習に見えても、実際は脚と体幹の安定を同時に見ています。

タンデュ・ドゥヴァン、クローズ」(前にタンデュして閉じる)。
センターではバーより短い組み合わせで出ることが多く、カウントも「1で出して、2で閉じる」と簡潔です。
体感キーワードは出すより戻す
前へ出た脚がすっと閉じると、センターの基礎が締まって見えます。

デガジェを横に4回」(横へすばやく脚を出す)。
これはタンデュより床離れがあり、テンポも少し上がります。
意識したいのは軸脚を引き上げたまま素早く戻すことです。
速い動きほど、出す脚より軸の静けさが目立ちます。

パッセしてルルヴェ」(脚を通過させて引き上がる)。
合図は「通って、上がる」と二段階で来ることが多く、体感キーワードは膝を横に開いて上へ集めることです。
パッセをただ脚を持ち上げる形として処理すると、ルルヴェで軸が流れます。
通過の軽さと上への伸びがそろうと、動きが一続きになります。

アラベスク・デリエール」(後ろに脚を伸ばしてアラベスクの形を取る)。
この指示では、後ろ脚を高く上げることより前へ伸びる上半身とのつり合いが求められます。
開始は「伸びて、止める」と言われることが多く、体感キーワードは前後に引っ張り合うことです。
アラベスクは後ろ脚だけの技ではなく、前と後ろが同時に長くなるポーズです。

アダージオでコントロール」(ゆっくりした動きで丁寧に保つ)。
センター後半で出ると身構えがちですが、ここで見られているのは派手さではなく、急がずに軸を保てるかです。
呼吸に合わせて長く使うと、脚の位置より先に上体の静けさが整ってきます。

アレグロで小さく速く」(跳躍や小さなステップを軽く素早く)。
これはテンポの質を示す指示で、カウントに乗り遅れないことが大切になります。
体感キーワードは床を蹴るより、床から返してもらうこと。
跳ぶ前にプリエで床を受け、そこから軽く返る感覚が出ると、動きがばたつきません。

シャッセ、ジュテ」(追いかけるステップから脚を投げるように出す、または跳ぶ)。
センターの移動ではひと続きで聞こえる定番です。
意識したいのは一歩目で道を作り、次で放つこと。
前のセクションで触れた通り、つなぎと主動作の役割が分かれると、コンビネーションの輪郭がはっきりします。

グリッサードで横へ」(滑るように横移動する)。
合図は音楽の流れに乗って入ることが多く、体感キーワードは床を離れすぎないことです。
横へ移るときに上下動が強すぎると、グリッサードのなめらかさが失われます。

こうした短い指示は、一語ずつ訳すより「先生が今、何を始めさせ、どこへ運び、どんな質を求めているか」で受け取ると体につながります。
バーでは床と足裏の関係を、センターでは空間の中での引き上げを聞き分ける感覚が育つと、フランス語の音がただの暗号ではなく、動きのスイッチとして働き始めます。

バレエ用語を無理なく覚えるコツ

用語は、最初から一覧を全部暗記しようとしないほうが続きます。
バレエのレッスンでは、言葉を知ること自体が目的ではなく、その言葉を聞いて体が動く状態に近づけることが目的だからです。
筆者は再開直後、覚える量を増やした日に限って頭が先に疲れ、レッスン中の反応が鈍くなりました。
そこでやり方を変え、1回のレッスンで覚える語を3〜5語だけに絞りました。
聞こえた中でも遭遇頻度の高いものに印をつけ、その日の「今日の3語」を小さなポケットメモに書いて持ち帰るようにしたのです。
帰宅後は2分だけ、その3語を声に出して読んでから実際に動いてみる。
この短い習慣を続けるうちに、1か月ほどで先生の言葉への聞き取り不安がぐっと薄れました。
全部を一気に覚えなくても、毎週の積み重ねで耳と体は結びついていきます。

覚え方の軸にしたいのは、意味から動きへ、動きから意味へを往復することです。
たとえば「プリエ」と聞いて「膝を曲げる」と言えるだけでは、レッスンではまだ半分です。
そこに「床に重さが乗る」という体感が加わると、言葉が急に生きた指示になります。
「ルルヴェ」も同じで、「かかとを上げる」と文字で知るだけでなく、「上に引き上がる」「足裏で床を押し返す」と身体感覚に置き換えると、先生の一言がそのまま動作のスイッチになります。
American Ballet Theatreのバレエ辞典でも、用語は定義だけでなくポジションや動きと結びつけて整理されています。
音の記号として覚えるより、形や重心の変化と一緒に入れたほうが、実際のレッスンで使える記憶になります。

鏡の前で「単語を言いながら動く」

初心者の時期は、鏡の前で単語を口にしながら動く練習がよく効きます。
目で形を確認し、耳で自分の声を聞き、体で動きを感じるので、記憶の入口が一つで終わりません。
たとえば「プリエ」と言いながらドゥミ・プリエをすると、膝だけを曲げるのではなく、足裏全体で床を受ける感覚が残ります。
「ルルヴェ」と言いながら立てば、ふくらはぎの力任せではなく、胴体が上へ長くなる感覚に意識が向きます。
「アラベスク」なら、後ろ脚を上げることより、前と後ろに引っ張り合う線のほうが記憶に残ります。

このとき、単語に自分だけの体感語を添えると定着が早まります。
筆者のノートには、「プリエ=床に重さが乗る」「ルルヴェ=上に引き上がる」「タンデュ=床を長くなぞる」という短い言葉を書いていました。
辞書的な意味を写すだけでは、レッスン中にとっさに出てきません。
体が実際に感じた一言を添えると、聞いた瞬間に映像と感覚が戻ってきます。

NOTE

1回のレッスンで選ぶ3〜5語は、「その日に何度も聞いた語」から拾うと記憶に残りやすくなります。
遭遇頻度の高い語から復習すると、次のレッスンで再会する確率も高く、覚え直しの手間が減ります。

ノートは「カタカナ・意味・一言メモ」の3列で作る

復習用のノートは、凝ったまとめ方にしなくて十分です。
紙のノートでもスマートフォンのメモでもよいので、カタカナ、意味、自分の一言メモの3つを並べます。
たとえば「パッセ/膝を通る・通過する/次へ渡す途中の形」、「フォンデュ/溶けるように沈んで伸びる/片脚でやわらかく沈む」のように書くと、読むだけで動きが浮かびます。
表のコピーを印刷して使ってもよいですし、小さなカードに1語ずつ書いても構いません。
カード式は、通勤中やすき間時間に表だけめくって音読できるので、耳の慣れを作るのに向いています。

音読は意外なほど効きます。
バレエ用語はフランス語由来なので、文字で見た記憶だけでは、レッスンで先生の発音に追いつけないことがあります。
そこで、ノートを黙読するだけでなく、小さく声に出して読むと、耳が音の並びに慣れてきます。
筆者は移動中に「タンデュ、デガジェ、ルルヴェ」と短く口の中で繰り返すだけでも、次のレッスンで聞き取れる語が増えていく感覚がありました。
読む、言う、動くの順で重ねると、記憶が一方向では終わりません。

レッスン前後の見返しで、用語が「使う言葉」になる

定着を助けるのは、長時間の勉強よりも前後の短い見返しです。
レッスン前に一覧をざっと見て、その日に出てきそうな語を目に入れておく。
レッスン後に、実際に聞こえた語へ印をつける。
この往復だけでも、用語が紙の上の知識から、教室で使う言葉へ変わっていきます。
とくにバー、センター、ポールドブラで繰り返し出る語は、優先順位を上げて復習すると効率が落ちません。
毎回まんべんなく復習するより、「今日何度も出た語」「意味は分かるのに体が遅れた語」から押さえるほうが、次の一歩につながります。

表記や発音の揺れに、最初から神経質になりすぎないことにも触れておきたいです。
『チャコットのバレエ・舞台用語講座』やスタジオマーティの用語集でも確認できる通り、バレエ用語はカタカナ表記に揺れがあります。
たとえば「ア・ラ・セゴン」「ア・ラ・スゴンド」のように、教室や教材で聞こえ方が少し違うことがあります。
ここで立ち止まると、覚える作業そのものが止まってしまいます。
まずは自分の教室で通じる読みを採用し、あとから正式な綴りに整える流れで十分です。
レッスンで必要なのは、正確なスペリングより、先生の声を動きへ変えることだからです。

用語は、頭の良さで覚えるものというより、日々のレッスンの中で耳と体に少しずつ染み込ませるものです。
3語だけ選ぶ、声に出す、動いてみる、短く書き残す。
その繰り返しで、フランス語の響きはだんだん怖いものではなくなり、次に来る動きを教えてくれる合図へ変わっていきます。

バレエ・舞台用語講座|チャコットchacott-jp.com

まとめ

最初は本記事の30語だけで十分です。
4分類で見通しをつくり、読み→意味→動きの順につなぐと、レッスン中の言葉が合図として働き始めます。
筆者も30語に絞ってひと月向き合っただけで、センターの組み合わせ説明が日本語のように耳に入り、体が遅れにくくなりました。

次にやることは3つ。

  1. 次回までに3〜5語を声に出して覚える
  2. レッスンで聞こえた語に印をつけ、頻出語から復習する
  3. 一覧表を保存して、レッスン前後に見返す

参考・出典(主要一次情報の例)

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